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テクノロジーを活用したビジネス成長のために、定常的なエンジニア採用が重要課題
– はじめての新卒エンジニア採用で外国籍人材を採用するに至った経緯を教えてください。
岡本
当社は30年以上にわたりクライアントのCRM支援を行ってきておりますが、テクノロジーの進化によってマーケティングオートメーション(MA)が登場しOne-to-Oneマーケティングが主流になるなど、ここ10年ほどで業界全体が大きく変化しています。
その変化に伴い当社で手がける事業の幅も広がっていき、現在ではMAに限らずさまざまなSaaSのマーケティングツール導入支援なども行っております。
今後もテクノロジーの進化や新しいツールの登場、それに伴うビジネス環境の変化に対応していくためにエンジニアの採用を本格化しようと動き出したのが2-3年前です。
これまでは中途採用でなんとか採用を続けてきたのですが、中期経営計画を練るタイミングで人的リソース確保の戦略などを改めて議論している中で、これまで以上に定常的にエンジニアを採用する必要があり、そのためには新卒採用を始めてもいいのではないかという意見が出始めました。
とはいえ新卒採用には膨大なリソースが必要になるため慎重に検討していたところ、懇意にしている企業の方から「xseeds Hubというサービスで、新卒の外国籍エンジニアを採用した」という話を聞きました。
それまでオフショア開発や海外拠点の設立などはなんとなく頭にありましたが、外国籍人材を、それも新卒で採用するという発想はなかったので、新しい選択肢として新鮮に感じました。
とはいえすぐに決められる話でもなかったので、受け入れについてやスキル感についてなど、思いつく不安や懸念などを一通り整理して、実施イメージを少しずつ描いていき、最終的に「これならできそうだ」と思えたタイミングで選考会への参加を決断しました。
懇意にしている企業からの”口コミ”が信頼と安心感につながった
– 外国籍人材を新卒で採用するにあたって、どのような不安やハードルがありましたか?
徳竹
私は前職でベトナムのホーチミンや中国で事業所立ち上げに関わったことがあり、現地での採用にも少し携わった経験があるため、外国籍人材の採用自体には抵抗はありませんでした。
それでも新卒採用そのものが当社として初めての試みですので、当初は国内の新卒採用も並行して実施した方がいいのでは…など色々と話し合いを重ねました。
結果的にはリソースの兼ね合いなどで、まずはxsees Hubのみで実施しようという結論に至りました。
岡本
そうですね。新卒採用に関わる不安の全てが払拭された訳ではありません。オンボーディングや育成体制も確立されたものがある訳ではないので、今回xseeds Hub経由で採用した方々と共に、当社にとって最適なオンボーディングの形を見つけていけたらと思っています。
徳竹
オンボーディングに関していうと、技術面は現状でも研修やトレーニングプログラムなどがあるためそこまで心配はしていませんが、やはり日本語でのコミュニケーションが鍵になる気がしています。
入社まで時間があるので、定期的な面談やxseedsのカスタマーサポートチームにも協力していただきながら、日本語能力向上を中心に内定フォローを行っていくつもりです。
岡本
あとは先ほども少し触れましたが、やったことがないからこそイメージが湧かないというのはやはり不安として大きかったですね。
ビザの取得や住居の確保など生活のために何をしてあげるべきか、そもそも面接は日本語で実施できるのか、どういうスキルレベルの人がいるのかなど、ありとあらゆる疑問が浮かんでいました。
それに対して、すでに採用経験のある企業の信頼できる意見を聞けたことは安心につながりました。
物おじせずにパフォーマンスを発揮できるコミュニケーション能力が評価のポイント
– 面接での評価ポイントをお聞かせください。
岡本
当社のサービスは既存のマーケティングクラウドサービスの導入支援が中心になることもあり、技術レベルに関してはそこまで心配はしていませんでした。
実際、書類選考の段階でみなさん技術レベルは高いものを持っているということが分かりました。
むしろ、日本という異国の地に馴染みパフォーマンスを発揮してもらうためにコミュニケーション能力が重要になるだろうと考えていました。
日本語能力の高さそのものももちろんですが、質問の意図を捉え、しっかりと自分の意見を伝えようとする姿勢があるか、ある種の積極性や開放性を感じられるかどうかもポイントとして見ていました。
徳竹
選考会ではありがたいことに80名近い応募をいただいたこともあり、書類選考の段階でも積極的にコミュニケーションが取れそうかどうかというところで判断しました。
具体的には、データベースに自己紹介ビデオが登録されているか、その内容が自分の言葉で発信していると感じられるかどうか、などです。
あとは、現地で面接をするにあたって”目を見て話しているかどうか”というところもポイントとして見ていました。
みなさんかなり緊張されている様子だったのですが、そのような状況でも実力を発揮できるかどうかという点も仕事をする上では重要だと思いますので、その辺りも意識しながら評価をしていきました。
岡本
あと、強く意識したのはキャリアパスの部分です。当社では既存SAASツールの導入支援を行うことが中心になるので、例えばフルスタックエンジニアとして大きなシステムやサービスの開発に携わりたいという希望を持っている人にとっては、中々その希望を叶えてあげづらい環境です。
そのため、彼らが将来的に何をしたいのか、私たちの会社ではどのようなことができるのかというのを、面接の限られた時間の中でも丁寧に説明することを心がけて選考しました。
夢に突き進む強い向上心が魅力
– 学生全体の印象はいかがでしたか?
岡本
ベトナムの方とお話しするのは今回が初めてだったのですが、話していて懐かしさを感じる部分がありました。
というのは、みなさん優秀だからというのもあるのかもしれませんが、仕事を”自分を成長させてくれる糧”だと考えて、そのためにがむしゃらに努力できるようなすごく前向きなマインドを持っていて、例えば昭和の時代にひたすら成長を目指して頑張っていた日本人ビジネスマンのイメージと少し重なるんですね。
今のベトナムの社会的な状況なども関係しているのかもしれませんが、熱意をストレートに表現できる人が多いという印象を受けました。
徳竹
新卒で海外に就職しようという気概を持っている人たちなので、そのような上昇志向が強いということもあるかもしれませんが、「夢を叶える」という感覚を強く持っている人が多いというのは私も感じました。
– 将来的にどのような活躍を期待しますか?
岡本
短期的には、我々のサービスの戦力となってくれることをまずは期待したいです。もう少し長期的な視点でいうと、ベトナムでの海外拠点設立なども視野に入っている状況なので、そこでブリッジとして活躍していただけると嬉しいですね。
もっと言えば、グローバルな事業展開を推し進めていく存在として、一緒に考えてもらいたいと思っています。
徳竹
今回は特に日本語能力やコミュニケーション能力の高さを評価して採用した方々が多いので、ゆくゆくはマネージャーのような立場で、異なる文化を持っている人材だからこその発想で、会社経営そのものに新しい風を吹かせてもらえるような人が現れるといいなと期待しています。
海外に目を向ければ、優秀な人材のマーケットはまだまだ広がっている
– 今後も海外人材を採用していく構想はありますか?
岡本
今回の選考会参加で外国籍人材採用の可能性を感じることができました。今やリモートワークでどこででも仕事ができる時代ですし、国籍を問わずに優秀な仲間を採用していく第一歩にできればと思っています。
徳竹
今回採用した三人にとっても、同じ文化の人たちがいることは重要だと思いますし、後輩を育てる経験をしてもらいたいという意味でも、外国籍人材の採用はできる限り続けたいですね。
– 最後に、海外人材の採用にハードルを感じている日本企業の方々に向けたメッセージをいただけますか?
岡本
日本のIT人材不足が言われ始めて久しいですが、海外のマーケットに目を向けると優秀な人材に出会える可能性はまだまだ広がっているということが実感できました。
当社からすると、これ以上参入企業が増えてほしくないので内緒にしたい(笑)というのが正直なところですが、もし外国籍人材採用をどう思うかと聞かれたら「やってみた方がいい」と言うと思います。
徳竹
今回xseeds Hubを利用して、仕組みとして良くできていて、非常に助かったと感じています。
組織のグローバル化というのは、会社を経営していく上で避けては通れない課題だと思いますので、もし外国籍人材の採用をしたいと思ったら、まずxseeds Hubさんに相談してみるといいのではないかと思います。