はじめに
Xin chào các bạn(こんにちはみなさん)!Sun*教育事業部の茂木です。今回もご覧いただき、ありがとうございます。 私たちがSun*がベトナム国内で日本語教育・IT教育(xseedsプログラム)を提供している大学は全部で4大学あり、そして毎年xseedsプログラムを経て日本企業に就職する学生が増えてきております。私たちの記事ではこれまでxseedsプログラムのことを多く発信してきましたが、この度、「xseedsプログラムの学生は大学ではどんなことを学んでいるのか」を各大学ごとのシラバスを中心にご紹介していくことになりました!
今回はベトナムのトップの理系大学、ハノイ工科大学(Hanoi University of Science and Technology略称:HUST/ハスト)についてお伝えしてまいります!
※ハノイ工科大学の紹介はこちらの記事をお読みください!
※ハノイ工科大学の学生生活についてはこちらの記事で一日密着をしています!
ハノイ工科大学4年間のプログラム(xseeds学生)
xseedsを提供しているのはハノイ工科大学コンピューターサイエンス学科です。その中でxseedsプログラムは大学の一つの学部(HEDSPI学科)として成り立っています。学部生数は約300人で、一学年の約半数となっています。
一般教養も含め、ベトナムのトップ理系大学の履修科目を学年ごとにまとめました。
シラバスの具体的な内容については後述します。
必修科目
必修科目にはITの知識だけでなく、英語、体育や政治理論の授業があります。
- 必修科目と選択科目で合わせて148単位が卒業に必要になります。
- このほか、【体育】と【防衛と安全保障の教育】は単位が出ませんが、合格していることが卒業条件になります。
- また、日本語1~4はN3を取得すれば受講の必要はありません。(卒業に必要な148単位には含まれません。)
※太字の科目は詳細を後述します。
学年 | 教科 | 科目 | 単位数 |
1年生 | 体育 | スポーツ理論 | |
水泳 | |||
防衛と安全保障の教育 | 党の軍事政策 | ||
日本語 | 日本語1 | (5) | |
日本語2 | (5) | ||
基本的な数学と科学 | 線形代数(代数) | 3 | |
微積分1 | 3 | ||
微積分2 | 3 | ||
基礎物理学 | 3 | ||
ICT入門 | 2 | ||
コンピュータリテラシー | 2 | ||
離散数学 | 3 | ||
業界の基盤とコア | C プログラミング言語 | 2 | |
Cプログラミング言語(応用) | 2 | ||
2年生 | 政治理論 | マルクス・レーニン主義の哲学 | 3 |
マルクス・レーニン主義の政治経済 | 2 | ||
体育 | 体育C | ||
体育教育 | |||
防衛と安全保障の教育 | 防衛および警備の仕事 | ||
英語 | TOEIC英語Ⅰ | 3 | |
英語TOEICⅡ | 3 | ||
日本語 | 日本語3 | (3) | |
日本語4 | (3) | ||
基本的な数学と科学 | 微分方程式と文字列 | 3 | |
確率統計 | 2 | ||
情報技術のための電子工学:基礎I | 2 | ||
情報技術のための電子工学:応用 | 2 | ||
科学計算 | 3 | ||
信号処理 | 2 | ||
業界の基盤とコア | データ構造とアルゴリズム | 2 | |
Cプログラミング(基礎)データ構造とアルゴリズム応用 | 2 | ||
データベース(基礎) | 2 | ||
データベース(応用)(ICT1(データベース)の実験) | 2 | ||
コンピュータアーキテクチャ(基礎) | 2 | ||
コンピュータアーキテクチャ(応用)アセンブリ言語 | 2 | ||
情報セキュリティ入門 | 3 | ||
社会知識 | テクニカルライティングとプレゼンテーション | 3 | |
3年生 | 政治理論 | 科学社会主義 | 2 |
ベトナム共産党の歴史 | 2 | ||
一般法 | 2 | ||
体育 | 体育E | ||
防衛と安全保障の教育 | 一般的な QS と KCT が AK 砲を発射 | ||
日本語 | 日本語5 | 2 | |
日本語6 | 2 | ||
専門日本語 | 専門日本語1 | 2 | |
専門日本語2 | 2 | ||
業界の基盤とコア | 情報通信工学入門 | 2 | |
応用アルゴリズム論 | 2 | ||
ソフトウェア工学 | 2 | ||
オペレーティングシステム | 3 | ||
コンピューターネットワーク | 3 | ||
人工知能の概要 | 3 | ||
オブジェクト指向プログラミング | 3 | ||
卒業研究1 | 2 | ||
ITSSソフトウェア開発 | 3 | ||
Module 1- AI and Big Data ※専門によりModule1か2を選択 | ユーザー インターフェイスとユーザー エクスペリエンス | 3 | |
Module 2- AI and IoT ※専門によりModule1か2を選択 | 組み込みシステム | 3 | |
4年生 | 政治理論 | ホーチミンの思想 | 2 |
日本語 | 日本語7 | 2 | |
日本語8 | 1 | ||
業界の基盤とコア | 日本語でのFE-ITS実践1 | 2 | |
日本語でのFE-ITS実践2 | 2 | ||
卒業研究2 | 2 | ||
ネットワークプログラミング | 2 | ||
コンパイラ構築 | 3 | ||
Module 1- AI and Big Data ※専門によりModule1か2を選択 | ウェブテクノロジーとオンラインサービス | 3 | |
モバイルプログラミング | 2 | ||
ソフトウェア開発の管理 | 2 | ||
データサイエンス入門 | 2 | ||
機械学習とデータマイニング | 3 | ||
Module 2- AI and IoT ※専門によりModule1か2を選択 | ウェブテクノロジーとオンラインサービス | 3 | |
モバイルプログラミング | 2 | ||
ソフトウェア開発管理 | 2 | ||
IoTとアプリケーション | 2 | ||
IPネットワークの設計と実装 | 3 | ||
必要な専攻 + 卒業 | ITSSインターンシップ | 2 | |
卒業論文 | 6 | ||
合計単位数※Module1か2どちらかの合計単位数 | 142 |
※【Module1】か【Module2】は専門によりどちらかを選択します。
※【日本語1、2、3、4】はN3取得で受講不要になります。
※【体育】、【防衛と安全保障の教育】、【英語】は単位は出ませんが、卒業時に科目の合格証明書が必須となります。
選択科目
この中から6単位を選択します。
教科 | 科目 | 単位数 |
社会知識 | マネジメント入門 | 2 |
ビジネス文化と起業家精神 | 2 | |
応用心理学 | 2 | |
ソフトスキル | 2 | |
テクノロジーとテクニカルデザイン思考 | 2 | |
工業デザイン | 2 |
主要科目の目標と授業内容
次に、上記科目の中でITに関係する内容をご紹介します。
目標 | 授業内容 | |
ICT入門 | 目標情報技術と通信に関する基本的な概念を学習し、情報技術と通信を活用できる人材を目指す。 | ・バイナリ数上の演算 ・コンピュータの構造 ・ハードウェアとソフトウェアシステム ・アルゴリズムの概念 ・プログラミング言語 ・データ管理 ・情報システム開発 |
コンピュータリテラシー | Linuxオペレーティングシステムに関する基本的な知識を身につけ、Linuxを作業環境として使用する方法を学習する。また、LaTeXを使用して科学的文書を作成し、Beamerを使用してプレゼンテーションを作成する方法を学ぶ。 | ・Linux: ファイル、権限、プロセス、シェル操作 ・ LaTeX: 科学論文作成に必要な文書構造、表、数式、図表など ・Beamer: プレゼンテーションの基本構造、アニメーション、効果など |
Cプログラミング言語(応用) | C言語の構文、標準ライブラリ、簡単なプログラムの書き方、実行方法を学び、演習を通してC言語の概念を理解する。 | ・プログラミング環境 ・標準入出力 ・データ型:基本型、構造化型 ・制御構造:条件分岐、ループ式、関数、ポインター ・文字列 |
情報技術のための電子工学:基礎I | コンピュータ、組み込み、IoTシステムの分析・設計に役立つ、アナログ・デジタル電子工学の基本知識を学習する。 | ・電子工学基礎 ・設計スキル ・電子システム ・回路設計 ・コンピュータ、組み込み、IoTシステム設計 |
情報技術のための電子工学:応用 | アナログ・デジタル電子工学の基本的な実践スキルを学び、電子回路シミュレーションツール、電子部品、簡単な回路組み立てを体験。コンピュータサイエンスのための電子工学理論の理解を深める。 | ・シミュレーションで回路設計 ・計測器 ・部品操作 ・回路組み立て ・配線 ・電源ユニット構築 ・論理回路設計 ・2ビット加算減算器設計 ・カウンタ ・シフトレジスタ設計 |
データ構造とアルゴリズム | 学生が計算問題を解決するためのデータ構造とアルゴリズムの基本知識、アルゴリズムの効率を分析し評価する技術の学習。これにより、学生はソフトウェアの分析、設計、開発において良好な思考力とスキルを身につける。 | ・再帰、メモ化再帰、バックトラッキングなど6つのアルゴリズム ・リスト、スタック、キューなど6つのデータ構造 ・選択ソート、マージソートなど5つのソートアルゴリズム ・バイナリサーチ、幅優先探索など3つの探索アルゴリズム ・ダイクストラ法、クルスカール法など最短経路 ・最小全域木アルゴリズム |
データベース:基礎 | 関係データベースモデルとSQLを中心に、データベースシステムの基本概念と原則を学び、データモデリング、設計、管理、利用の知識と技術を習得する。 | ・データベースシステムの基本概念 ・関係データベースモデル ・データモデリング ・SQLデータ操作言語 ・データベース設計 ・物理データの組織化 ・クエリ処理 ・トランザクション管理 |
データベース:応用 | データベースシステムの動作を理解し、SQL、設計、インデックス、クエリ、トランザクションなど実践的なスキルを習得する。さらに、チームワーク、批判的思考、問題解決などのスキルを向上させ、データベースシステムを効果的に活用できる人材になる。 | ・SQLデータ操作言語の熟練 ・データベース設計 ・データベースインデックス設計 ・クエリ作成と最適化 ・トランザクション管理 |
コンピュータアーキテクチャ:基礎 | 現代コンピュータの仕組みを理解し、ソフトウェア/システムを最適化、統合、管理するための知識を習得する。 | ・命令セット ・数学 ・プロセッサ ・メモリ ・入出力 ・並列処理 |
コンピュータアーキテクチャ:応用 | アセンブリ言語とシミュレーションツールを用いて、ハードウェアとソフトウェアの相互作用を理解し、プロセッサ動作とコンピュータシステム全体を深掘りする。 | ・シミュレーションツール ・命令セット ・算術 ・論理命令 ・ロード/ストア命令 ・ジャンプ/分岐命令 ・配列/ポインタ ・手続き/スタック ・キャッシュメモリ ・入出力デバイス ・割り込み |
情報セキュリティ入門 | 情報セキュリティの基本概念、暗号化システム、情報セキュリティシステム構築を学び、日常生活やインターネット上のソフトウェア保護のための安全なソリューション構築能力を習得する。 | ・情報セキュリティ概要 ・暗号化システム ・情報セキュリティシステム構築 ・ネットワークセキュリティ ・Webアプリケーションセキュリティ |
情報通信工学入門 | 通信システムの基礎知識を学び、情報伝送の仕組みを理解し、通信速度と精度を確保するための技術を習得する。 | ・情報理論 ・通信システム構造 ・符号化 ・変調/復調 ・受信機/送信機 ・伝送技術 |
応用アルゴリズム論 | 基礎から高度なアルゴリズムとデータ構造を学び、オンライン演習や実世界の応用問題に適用する。 | ・データ構造 ・基本アルゴリズム ・再帰/分割統治法 ・貪欲法 ・動的計画法 ・グラフアルゴリズム ・文字列処理 ・NP完全問題 |
ソフトウェア工学 | 要件定義から運用まで、ソフトウェア開発プロセスの主要な活動と、各フェーズにおける具体的な技術を学ぶ。 | ・ソフトウェアライフサイクル ・開発プロセス ・ソフトウェアモデル ・プロジェクトマネジメント ・構成管理 ・バージョン管理 ・分析設計 ・構築 ・ソフトウェア品質保証 |
オペレーティングシステム | 現代オペレーティングシステムの動作原理とアルゴリズムを理解し、実際の開発に適用する。 | ・プロセス管理 ・メモリ管理 ・ファイル管理 ・入出力システム ・システムセキュリティ |
コンピュータネットワーク | コンピュータネットワークシステム、データ通信、分散環境の知識を基に、ネットワークシステム、IoT、データ通信の設計・構築・運用能力を習得する。 | ・コンピュータネットワーク ・OSIモデルとTCP/IP ・LAN ・多重アクセス方法 ・ローカルネットワーク接続 ・インターネットプロトコル ・ルーティング ・アドレス割り当て ・TCP/UDPプロトコル ・接続管理 ・インターネットアプリケーション |
人工知能の概要 | 人工知能の基本的な概念と技術を学び、実践的な課題を通してインテリジェントなプログラムを実装する。 | ・知能エージェント ・問題解決 ・論理と自動証明 ・知識表現と推論 ・不確かな知識 ・機械学習 ・高度なトピック |
オブジェクト指向プログラミング | オブジェクト指向プログラミングの概念と技術を学び、Java言語でオブジェクト指向プログラムを設計・開発する。 | ・オブジェクト指向プログラミング ・クラス ・オブジェクト ・抽象化 ・カプセル化 ・メソッドオーバーロード ・ポリモーフィズム ・継承 ・抽象クラス ・インターフェース ・多様性 ・UMLモデリング ・Javaプログラミング |
ユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンス | インタラクティブシステムのインターフェースを設計・実装・評価するための知識とスキルを習得する。 | ・インターフェース ・インタラクション ・ヒューマンファクター ・コンピュータファクター ・使いやすさ/評価 ・ユーザーエクスペリエンス ・ユーザー中心設計 ・インターフェース設計原則 ・ユーザーエクスペリエンス形成 |
ネットワークプログラミング | C/C++言語を使って、TCP/UDPプロトコルを用いたネットワークデータ送受信プログラムを実装する能力を習得する。 | ・ソケットライブラリ ・TCP/UDPプロトコル ・トランスポート層 ・ネットワークプログラミング ・C/C++言語 ・Unixオペレーティングシステム |
コンパイラ構築 | 高水準言語コンパイラの設計・実装に関する知識と実践的なスキルを習得する。 | ・言語理論 ・コンパイラのフェーズ ・語彙分析 ・構文分析 ・意味論 ・コード生成 ・最適化 |
ウェブテクノロジーとオンラインサービス | JSPやPHPなどの言語を用いて、CMS、ポータル、ECサイトなど、様々なWebアプリケーションを構築・開発するスキルを習得する。 | ・ウェブ技術 ・プラットフォーム ・フレームワーク ・インターネット ・ウェブアプリケーションアーキテクチャ ・ウェブセキュリティ ・HTML/CSS/JavaScript/PHP/JSP/Ajax /DOM/XML/SOA |
モバイルプログラミング | Androidプラットフォームを中心に、モバイルデバイス向けアプリ開発の技術を習得する。 | ・モバイルアプリ開発 ・Androidプラットフォーム ・アプリ構造 ・基本コンポーネント ・インターフェースプログラミング ・タイマー ・通知 ・ファイル操作 ・ネイティブプログラミング ・クロスプラットフォームプログラミング |
ソフトウェア開発管理 | ソフトウェア開発プロジェクトを成功に導くための知識とスキルを習得する。 | ・MSDの主要概念 ・プロセス ・管理方法 ・計画立案 ・リスク管理 ・品質保証 ・変更管理 ・人材管理 |
ITSSソフトウェア開発 | ITSS標準に基づいた高品質なソフトウェア設計と開発に関する知識と実践的な経験を習得する。 | ・オブジェクト指向分析設計 ・設計原則 ・ソフトウェアアーキテクチャ ・設計手法 ・設計ツール ・リファクタリング ・テスト駆動開発 ・JUnit ・S.O.L.I.D原則 ・デザインパターン |
データサイエンス入門 | データから知識を学習・抽出する方法、プロセス、システムを学ぶ。 | ・データ分析 ・機械学習 ・データマイニング ・統計学 ・データ形式 ・ライブラリ |
機械学習とデータマイニング | 機械学習とデータマイニングの基本技術を学び、実用的なアプリケーションに適用する。 | ・機械学習 ・データマイニング ・予測 ・知識発見 ・アプリケーション ・ライブラリ |
IoT とアプリケーション | IoT技術の基礎知識と応用例を学び、具体的なアプリケーションを構築する。 | ・IoTの概要 ・システムアーキテクチャ ・通信プロトコル ・データ処理 ・信頼性 ・セキュリティ ・プライバシー ・アプリケーション開発 |
IPネットワークの設計と実装 | IPネットワークの設計、構築、運用に関する高度な知識とスキルを習得する。 | ・IPネットワークの専門知識 ・設計方法 ・内部ネットワークとインターネット接続 ・サービス展開技術 ・実践的な演習 |
卒業要件
卒業要件は、単位の取得以外にもいくつか存在します。要件を整理すると以下になります。
- 必修科目と選択科目で合わせて148単位を取得
- インターンシップの合格 ※ 必修科目の「ITSSインターンシップ」が該当
- 日本語N3レベル相当の証明書
ハノイ工科大学の卒業要件の特徴として挙げられるのが、「インターンシップの合格」と「日本語N3レベル相当の証明書」です。
インターンシップに合格するためには、学生はインターンを受け入れてくれるIT企業を探し、その企業から評価をいただく必要があります。
学生はより実践的な学びを得ることができます。弊社Sun*でも毎年学生のインターンを受け入れを実施しています。
ハノイ工科大学コンピューターサイエンス学科の特色
ここまで学生が受ける授業の内容をお伝えしましたが、xseedsの学生が所属しているコンピューターサイエンス学科全体については、ハノイ工科大学のHPで以下の通りに紹介されています。
コンピュータサイエンス学科は、情報通信学部(SoICT)のソフトウェア工学科、コンピュータサイエンス学科、情報学科の3学科を統合し、2021年11月18日に設置されました。
SoICTの標準的で質の高いトレーニングプログラム(Elitech)のコア科目のトレーニングを行うだけでなく、学士、エンジニア、修士、博士、および学位を取得するためのコンピュータサイエンスの集中トレーニングもあります。
4.0テクノロジー革命と国のデジタルトランスフォーメーションに向けた知識と新製品の創造ができる質の高い人材を育成することを使命として、以下の研修プログラムを実施しています。
- ソフトウェア エンジニアリング、情報システム、インテリジェント データ分析といったアプリケーション指向のコンピュータ サイエンスの学士号およびエンジニアの学位
- ソフトウェア エンジニアリングと情報システムに関する研究指向を持つコンピュータ サイエンスの理学修士号
- 情報技術における工学修士号
- コンピュータサイエンス、情報システム、ソフトウェアエンジニアリングの博士号
- コンピューターサイエンス学科は、HEDSPI、グローバルICT、フランス語圏、サイバーセキュリティ、データサイエンス、人工知能などのSoICTの質の高い学部および大学院トレーニングプログラム
ハノイ工科大学 xseedsの特色
xseedsプロジェクトを行っている学部についてはHPに以下のように紹介されています。
2006年、ベトナムと日本政府の協力による ICT の学部・大学院教育開発支援プロジェクト、通称HEDSPI プロジェクト(xseedsの前のプロジェクト) がハノイ工科大学でIT エンジニアプログラムとして開設されました。 HEDSPIの後を継いだxseedsは、日本のIT系大学で養成された技術者と同等の資格を有するIT技術者を育成します。日本語や外国語については、学習過程で日本人講師から直接学ぶほか、多くの専門科目も日本人教授や大学、有名企業の専門家が指導するため、学生は就職に十分な外国語能力を確保できます。
またxseedsプログラムでは日本から講師を招いて学生を指導しています。さらに、会津大学、芝浦工業大学(Vol.1、Vol.2)など、日本の大学と協力し、学生が交流し、日本の労働環境に早期に触れる機会を提供できるよう支援しています。
コース中、xseedsプログラムを受講している学生は、ベトナムに拠点を置く多くの日系企業を含む当校のパートナー企業200社以上で実際の労働環境を実践し、体験することができます。
xseedsプログラムにかかる時間
xseedsプログラムは、学士モデル (4 年)、学士 – 修士モデル (5.5 年)、または学士 – 工学モデル (5.5 年) に従って行われます。
xseedsプログラムを受講している学生は、日本で教育を受けて学士相当の資格を有する学士を目指し、日本の企業で働くことができるほか、工学系や修士号の取得を目指して学習を続けることもできます。さらに、日本の大学や欧米の先進国で大学院や博士レベルで学ぶ機会も数多くあります。
xseedsプログラムの知識
IT 専門コンテンツは、ベトナム人と日本人の教授の経験と日本の IT スキル標準 (ITSS) に基づいて構築されています。
ITSS レベル 2.5 は、xseedsの専門的な成果標準です。一定の経験を積んで ITSS 2.5 を達成したxseeds学生は、日本市場の IT プロジェクトでチーム リーダー (3 ~ 5 名) の役割を担うことができます。
xseedsプログラムは、次の 2 つの主な方向性で訓練されています。
1) 人工知能とビッグデータ
2) 人工知能とモノのインターネット
さらに、学生は追加でトレーニングを受けます。
スキル: 卒業生は、プレゼンテーションスキル、チームワークスキル、リーダーシップスキル、その他多くの専門スキルを備えており、日本の環境で十分なスキルと労働文化を身につけることができます。
日本語レベル:学生の100% が少なくとも N3 レベルの日本語能力を持って卒業することを目標として、日本語と専門的な日本語がトレーニング プログラムに含まれています。実際、卒業後は多くの学生がN2レベルに到達し、日本で働く資格を取得しています。
雇用の機会:卒業後1年後には学生の100%が就職します。
学生が感じるxseedsプログラムの特色
xseedsプログラムに参加している1年生と4年生それぞれSoICT学部についてインタビューをしてみました。
1年生
質問 | ヒエンさん | 二―さん | ミンさん |
SoICT(学部)でどんなことを勉強したいと思っているのかその理由 | 専門知識やソフトスキル(計画立案、時間管理、コミュニケーションスキル、情報検索、チームワークなど)やマインドセットなどについて学びたい。専門知識だけでなく、補完的なスキルも含めて成長したいと思っているから。 | 専門知識、ソフトスキル、実務経験について学びたい。学んだ知識が将来のキャリアの堅固な基盤となり、自分の強みになることで良い仕事に出会うことが私の目標だから。 | 特に創造力やアイデア発想力などのソフトスキルの向上に常に関心があり、ITの専門知識を向上させるために日々努力している。また、科学研究プロジェクトに挑戦したい。学校で深い専門知識を身につけ、将来の仕事に繋げたいから。 |
SoICTの中のHEDSPI学科でどんなを勉強したいと思っているのかそれはなぜか | ITスキルだけでなく日本語能力もしっかりと身につけたい。また、日本で働く際に必要な準備や日本でのポジティブな面とネガティブな面、そして日本就職のメリットとデメリットについてもっと知りたい。日本で働いて、生活したいから。 | HEDSPI学科の特徴や、他のIT分野との違いについて勉強したい。日本のビジネス文化、労働環境、日本の文化や生活について、実際に仕事や生活をしていた先生方からの情報を得たい。また、日本語の授業をもっと増やして会話の練習がしたい。卒業後、日本で働くことを目標にしているため、将来の職場環境についてさらに情報を得たいから。日本語を学び始めてから日本語が好きになった。 | HEDSPI とSoICTの他の学科との違いは、日本語。私は日本語の学習に非常に興味があり、自分の日本語能力を向上させたい。日本のIT分野において人材不足が起きているが、日本語ができる人が少なく、日本語ができるというのは強みになると思うから。 |
4年生
質問 | リンさん | トゥンさん | ナムさん |
SoICT学部を通して、学術的にどんなことを学んだのか? | ウェブ開発、ソフトウェア開発、機械学習、人工知能などを学んだ。 | 専門は、基礎科学、基礎科目、専門科目、日本語、デザインシンキング、ソフトウェア開発スキルなど。他のスキルに関しては、チームワーク、時間管理、計画作成、メモ作成、グラフ作成など。 | 情報検索の仕方、ドキュメント分析の仕方や理解の仕方など。古い技術から最新技術まで、各科目の本質、情報技術システムの構築プロセスなど、情報技術の領域について。 |
大学の学業を通して具体的に身に着けたスキルや知識はどんなものがあるか | ウェブ開発、ソフトウェア開発、機械学習、人工知能、チームワーク スキルなど。 | 解析学、基本プログラミング、データ構造とアルゴリズム、データベース、アルゴリズム、コンピュータネットワーク、オペレーティングシステムなど。他にもチームワークスキル、日本語力、コミュニケーションスキルなど。 | 科学論文の作成の仕方、ある問題の説明の仕方、プロジェクトを最初から最後まで完遂するためのチームリーダーシップなど。問題意識や対策発見ができるようにお客さんと相談する方法など。 |
4年間の中で、一番印象に残っている授業 / 役に立つと思った授業 / はどんなものがあるかそれはなぜか | 日本語1から8。先生たちがとても熱心に教えてくれたから。 | データベース科目。大事な基礎知識を身に着けられたから。 | オブジェクト指向プログラミング科目。先生がとても熱心に教えてくれたから。 |
HUSTのSoICTはベトナム国内ではITのトップの分野であるが、それを感じた瞬間はあるか?どんなとき? | 先輩や同級生たちが賞を取ったり、仕事で素晴らしい成果を上げたりする時など。 | いつもトップだと感じている。特に大学でのプロジェクトが完成した瞬間。 | ベトナムの他大学とは比較にならないほど、施設と教育のクオリティーが高いと感じる。 |
学生たちはITスキルだけでなく日本語力やコミュニケーション力、チームワークの基本のスキルを身に着けています。
終わりに
今回はハノイ工科大学のシラバスをご紹介いたしました!私たちは優秀な学生と日々関わり、将来に役立つ知識を提供していると自負していますが、学生自身も多くの知識を吸収しさらに日本語にも力を入れて日々頑張っています。xseedsプログラムを提供しているベトナムの他の大学のシラバスについても順次ご紹介します。
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それでは次回の更新をお楽しみに。Hẹn gặp lại nhé!(また今度)